ニュースリリース

「加工条件の違いがソバ加工品のポリフェノール含量およびin vitro生理活性へ与える影響」についての学会発表

2025年8月26~28日に開催されました「日本食品科学工学会 第72回大会」において、当社との共同研究者である東京家政大学家政学部重村泰毅准教授と宮内聡助教より、
「加工条件の違いがソバ加工品のポリフェノール含量およびin vitro生理活性へ与える影響」について発表がありました。

ソバ加工品である、そば粉とそば茶を対象として、加工条件の違いが、ポリフェノール含量とin vitro生理活性(抗酸化活性、ACE阻害活性、リパーゼ阻害活性)に与える影響を調査し、普通そば茶において、発酵処理後の焙煎によるそば茶への加工が、抗酸化活性、ACE阻害活性および総ポリフェノール量を高めることが明らかとなりました。

(発表内容)

試料は、胚乳主体の内層粉、胚芽・種皮を含む外層粉、およびその両者を含む全層粉の3種に加え、それぞれについて製粉前のソバ種子段階で加熱殺菌処理を実施した計6種のそば粉を用いた。また、そば茶は、焙煎した普通そば茶と、Aspergillus oryzaeで発酵後に焙煎した発酵普通そば茶の2種を使用した。各試料100 mgに純水1 mLを加え、室温で30分振とう後に遠心し、上清をフィルターろ過した抽出液をin vitro生理活性測定および各種分析に用いた。抗酸化活性はDPPH法により、ACE阻害活性およびリパーゼ阻害活性は既報の方法により測定した。ポリフェノール含量は、総ポリフェノール量はFolin-Ciocalteu法により、総フラボノイド量は塩化アルミニウム法により、一部ポリフェノール化合物はHPLCにより定量した。
抗酸化活性はそば粉よりそば茶で高く、そば茶間では発酵処理により有意に増加した。
そば粉では粉種間に活性に有意な差はなかった。総ポリフェノール量は発酵そば茶で最も高く、発酵処理により大幅に増加した。総フラボノイド量は未加熱処理の外層粉で最も高かった。ACE阻害活性はすべてのそば粉で高く、そば茶では発酵処理により活性が顕著に増加した。リパーゼ阻害活性は全試料で認められなかった。以上の結果から、発酵処理後の焙煎によるそば茶への加工がソバ加工品の抗酸化活性、ACE阻害活性および総ポリフェノール量を高めることが明らかとなった。


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