あっ日穀製粉のそばの国だより

豊かな自然に囲まれたそばの国信州から、日穀製粉が様々な情報をお届けします。

2011/05/31

そば粉の物性に関する研究

金沢学院短期大学の粟津原先生の研究室では、そば粉からそば茶、そばの葉粉末まで様々なそばに関する物性や機能性についての研究を行っています。

そばの内層粉や外層粉、ダッタンソバ粉などは、麺やパンなどを作った際には食感が異なることが知られていますが、その食感の違いは何に起因するのか、また食感がよくないといわれるダッタンソバについて、どのような調理を行えばよい食感が得られるかなどについて調べてもらっています。

この研究の中で、ダッタンソバについてはルチンが結晶化することでざらざらした食感になることが判り、またルチンが多量に溶出してしまう「茹でる」という作業に関してはグルテンや卵白を使うことによってその溶出が抑えられるということも判ってきました。

麺の製法や調理方法によって、より栄養価の高い食品を提供できるという方向付けがこの研究によって示されました。

(日穀製粉株式会社 開発本部)

2010/11/29

そば殻に含まれる抗インフルエンザウイルス作用について

信州大学の保井先生の研究室では、植物が持つポリフェノールの中で、特にインフルエンザにかかりにくくなる効力(抗インフルエンザ能力)のある成分についての研究を行っています。

そばには甘皮部分やそば殻など様々な部分に多くのポリフェノールが含まれています。そこで、そばが持つポリフェノールに抗インフルエンザ能力があるかについて調べてもらったところ、そば殻の抽出液において特にその能力が高いことが明らかになりました。また、このポリフェノールはそばで一番有名なルチンではなく、他の成分であるということまで判っています。

色の黒いそば(=そば殻が多く入っているそば)を食べればインフルエンザにかかりにくくなるという可能性も有りますがまだそこまでは言えないため、今後更に研究を重ねインフルエンザにかかりにくくなる薬成分の抽出やそれを利用した商品について開発していきたいと考えています。

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(日穀製粉株式会社 開発本部)